補助スタッフ以外、大人は一切排除し、子どもたちだけで街を運営させるという体験イベントの最後のまとめと、次への課題を見出すフォーラム(発表会)を見学してきました。

たかが、子ども向けイベント。でも、基本がそこにはいっぱい詰まっているから、侮れないと思いました。

まず、店長役の子どもたちは、街で稼いでいくために、どんなビジネスをするか自分で選びます。

まず立てるのは目標。

たとえば

 ● 一日100台売る

 ● 全部売り切る

 ● 喜んでもらえるように、しっかりと目をみて伝える

 ● 客を待たせない

などなど。

「1時間に25個売る」と具体的な目標を掲げたところもありました。

そして、それを達成するには、どんなことをしたらいいかを話し合います。

実際にやってみて、ダメだったと思うことがあったら、それはどうやったら直せると思うか?までの落とし込みまで。

売り切るための工夫や、人を呼び込む工夫や宣伝も、店長同士が話し合い、目標を達成するには、何をしたらいいか?何が足りないか?を考えて、そのための行動を制限時間内にみんなで役割分担をして、それぞれが役割を果たす。

やってみて効果はあったか?もしっかりと見る。

pdca01_07いやはや、これは、大人の世界でも、重要なこととして言われている仕事の進め方 – PDCAサイクル(Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善))そのものではないですか(;・∀・)

日々の業務に流されて、このサイクルをおろそかにして、ダラダラと日々を過ごしてしまいがちの大人の私たち。

子どもたちの発表を聞いていたら、目標を掲げると、できるできない、自信があるないは置いといて、とりあえず、それを実現するためにやらなければ。。。という意識が自然に立ち上がることを思い出しました。 目標を作らないと、ちょっと不安になったら心が揺らいでやらなかったり、ダラダラ過ごして、結局しないままに終わりがちなんですよね(;・∀・)。 自分以外の誰かや何かに強制されると、自分で考えているだけだとできないことが、意外とできたり(やったり)するもんです。目標やある程度の強制力がないと、サボったり、不安になったり迷ったりしてダラダラしてサボってしまうのが人間。 目標やある程度の強制力があると、いちいち考えずに、とりあえず、それを達成しようと、頭を空っぽにして、ひたすらするということができるのが人間。

あー(-_-;) 私、日々それやってるかな。。。 やってないから、なかなか進展しないんだな。。。と反省して、耳が痛かったですわw

基本はとっても簡単♪ でも、簡単すぎて、なめくさって、甘くみて、ちゃんとやらない人が、いかに多いことか。私もそれです(;^ω^)

基本をキッチリやらないから、成果にも繋がらないんですよね。。。。 あぁ、、耳が痛いw そりゃ、やんなきゃ成果も出なくて当たり前。

さて、どんどん変わっていくこれからの社会で、これから必要とされるのは、 コミュニケーション力と自分で考えて行動する力

アメリカでは、どこかの会社の従業員になって安定するというより、起業して自分のビジネスを作っていくという意識を子どもたちに教え込む教育方針の傾向が強いです。あの国は、小学生のうちから、自分の家の前で、暑い夏にレモネードを作って売って稼いだり、ガレージセールをするなど、経済の意識を教え込む国です。会社やビジネスに対しての意識自体が日本と違うので、企業買収は当たり前。売るほうも当たり前。日本の場合は、会社も社員も家族みたいな感覚が強いので、一度会社を作ったら、死ぬまで守り続ける意識のほうが強いです。

とはいえ、世界情勢や経済の変化と共に、日本も社会情勢がアメリカみたく、変わってきています。そういや、アメリカで起こったことが10年後に日本にやってくると誰かが言ってました。今は、もっと早いかもしれませんね。

さて、そういう社会の変化により、日本もアメリカみたく、会社や企業に頼らず、自分で事業を起こして、それぞれが自分のビジネスを持ち、必要に応じで、プロジェクトを作り、共に働き、終わったら、また散っていく。。。みたいな自立した個人の集まりで、経済が回っていくような方向に進んでいっているように私も薄々感じていました。

このイベントを主催しているのは、青年会議所という、若い起業家や経営者の集まりで、これからの社会や地域をどんな風に作り上げていきたいか、次世代の子どもたちに何を繋げるかという視点で、色々されている有志の集まりです。おそらく、そういう社会の流れを肌で感じておられるので
【これから必要とされるのは、コミュニケーション力と自分で考えて行動する力】
を子どもたちに教えなければ!という、ある意味危機感を感じての主催なのではないかと思います。ちなみに、今年で4回目の実施だそうです。

最終日のフォーラムには、ゲストとして、日本一のYouTuberと呼ばれているヒカキンさんと、市長が来ていて、子どもたちが職業別に発表した後、一言ずつコメントがありました。

お二人ともが共通して言っていたのが、「どうしたら喜んでもらえるか」「相手の思いをしっかりと感じ取る」こと、「相手の立場に立って考える」ことが、とても重要だから、子どもたちの視点は素晴らしい!としばしば言っておられたこと。仕事は一人ではできないこと、見えないところで多くの人が働いていることを察することができる能力の重要性も。相手に伝えるために、しっかりと相手の様子をみてあげること。丁寧に接することなども共通しておっしゃっておられました。

ビジネスの基本、仕事の基本も、これから大切になってくるのは “察すること”、“どうしたら喜んでもらえるか感じ取れること”。

それができるかどうかで、自分がこれから生きていく上でのストレスの具合も大きく変わることになりそうです。

→ 自立して仕事をしていくには その2に続く